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新しいソフトミュージアム
新しいソフトミュージアム

新しいソフトミュージアム
美術館運営の実際

発売日:1997年05月01日

長谷川栄著

ISBN:978-4-87919-566-1 / C3070 / 四六判上製 / 300頁

定価3630円(税込)

サイト内で購入する。

ソフトと人材を育てるミュージアム・マネージメントのすべて


ようやく始まった日本のアート・マネージメント教育。先進国では「ソフト」はどのように構築/運用されているか、ミューゼオロジィの最新情報。
カバー写真はスペイン・フィゲラスのダリ美術館フランスのピレネー山脈を越えた国境のちかく、カタルーニア地方北部にあるフィゲラスで17歳までの幼少年期を過した彼は、のちにこの町にあった1894年建設の古い劇場を、フランコ将軍の了解をとりつけて自身で改修し、ダリ美術館として開館した。シュール・リアリストとしての大胆なアレンジの手腕で、あらゆるオブジェを感覚的に組み合わせ、人生やヨーロッパ文明にたいするアイロニィやシニシズムを強烈に発散しているが、やがてひとびとを甘美なトロンプルイユの夢の世界に引き込み蠱惑してしまう。ひじょうに個人的なメッセージに満ちあふれたこの美術館こそは、すべての概念的な美術館手法をとぴ越えて、訪問者をあくことなく誘引してやまない<ソフト・ミュージアム>の理想を地で行っているといえる。辺地にもかかわらず連日世界じゆうから馳せ参じるファンをあつめ賑わっている。


序章 ソフト・ミュージアムの提唱

ミュージアムはソフトがなければただの“箱”

ソフトを演出する連合組織

エコ・ミューゼと超領域的活動

クライアント・センタードの発想


第一章 ミュージアムはなぜ必要か

誕生の理由・機能を考える
  1.モノと出会うミュージアム
  2.情報発進基地としてのミュージアム
  3.研究所としてのミュージアム
  4.保存・修復のためのミュージアム
  5.収蔵庫としてのミュージアム
  6.考える空間としてのミュージアム
  7.タイム・スリップさせるミュージアム
  8.学習の空間としてのミュージアム
  9.クロス・カルチャーのミュージアム
 10. 創造できるミュージアム
 11.五感と交感するミュージアム
 12.社会との交流をおこすミュージアム
 13.国際交流の要衝としてのミュージアム
 14.生き甲斐をあたえてくれるミュージアム
 15.休息のためのミュージアム
 16.買物が楽しみなミュージアム
 17.アメニティなミュージアム
 18.まちおこしさせるミュージアム
 19.都市計画のミュージアム
 20.行政のステイタスとしてのミュージアム
 21. 企業のイメージアップのミュージアム
 22. 建築・展示業者のためのミュージアム

「美術館を造らない」運動


第二章 ソフトとミュージアム

ソフトがミュージアムに生命を吹き込む

「シャンゼリゼ野外彫刻」展

企画を成功させたソフト・ミュージアムの発想

無視できない日本の“特殊性”

アート・マネージメントのできる人材育成

ソフトには発想のソフトさが不可欠

広報、マルチメディアの利用

学芸員の海外研修、海外との交渉

ミュージアムの入場料

快適さと質の向上

ミュージアム・ショップの問題点

展示方法の発想の転換

ソフトの構築はクリエイティヴな作業


第三章 ソフト・ミュージアムの人材育成

職員に才能は要らない?

フランスの美術館員養成機関
 *「ルーヴル美術館大学」
 *地方講座
 *エコール・デュ・ルーヴルの運営
 *学生数および教材利用の統計
 *文化財保存官試験
 *メセナ
 *王家の食卓・宮廷の饗宴・1661~1789

ルーヴル美術館大学に学んでいる日本人学生への質問

アメリカの美術館員養成機関
 *アメリカの実際主義教育
 *アメリカにおけるミューゼオロジィ研究とトレーニング
 *アメリカにおけるミューゼオロジィ研究と実地研修の例
   ◇ボストン科学ミュージアム
   ◇ボストン・チルドレンズ・ミュージアム
   ◇ハーバード大学美術館
   ◇アラバマ大学バーミンガム校
   ◇アリゾナ州立大学・人類学部
   ◇アメリカ・ミュージアム連合(AAM)
   ◇スミソニアン研究所
   ◇ミュージアム・マネージメント研究所
   ◇メトロポリタン美術館の教育部門
   ◇メトロポリタン美術館研究員プログラム
 *ミュージアム教育活動に支援・協力する団体
   ◇広域のミュージアム協会
   ◇各州のミュージアム協会(横組織)
   ◇専門(分野)別・サービス団体
   ◇国立機関、研究所

イギリスの美術館員養成機関
   ◇英国王立美術大学院・人文学部・芸術運営科
   ◇レスター大学・博物館学部
   ◇シティ大学・芸術政策および管理学部・博物館美術館管理コース
   ◇マンチェスター大学・美術館博物館学
   ◇シェフィールド大学・芸術と文化財管理
日本における人材育成の立ち遅れ

自治省の「美術学芸研究員海外派遣」プログラム
  「美術学芸研究員海外派遣取扱要領」

カルチャーの交差点上野公園に「美術館大学」を


第四章 創造を促すソフト・ミュージアム

チルドレンズ・ミュージアム―さらに進んだ創造刺激型ソフト

真剣な運営ソフトへの取組みとスタッフの充実
 *ラ・ヴィレットの「マリスの箱」展
 *ラ・ヴィレットの「計れるものと計れないもの」展

感覚にうったえる児童書
 *本自体が作品
 * 創造的生活のためのテキスト

ミュージアムとソフトにリンクする図書館


第五章 科学と芸術の相互交流

超領域的ミュージアムの試み―科学と芸術のランデブー
(1)香港サイエンス・ミュージアムの展示
(2)ラ・ヴィレット・ミュージアム子どもの街の展示
  1.「アリたち」
  2.「池のほとりで」
  3.「水を汲みあげる機械」
  4.「似ているものと、似ていないもの」
  5.「からだの探検」
  6.「メッセージをつくる」
  7.「一粒の小麦のものがたり」
  8.「感じることとおこなうこと」
  9.「ガレージとメカニズム」

アメリカの試み
 *マンハッタン・チルドレンズ・ミュージアム―「公害」にたいする真剣な取り組み
 *サンフランシスコ・エクスプロラトリウム―学芸員の実際的な行動力

日本での試み
 *福岡の西部ガス・ミュージアム―観客参加型展示の実験場
 *ワークショップ型展示の課題
 *日本での可能性


第六章 都市とソフト・ミュージアム

都市と生活―「ファーレ立川」はソフト・ミュージアム・タウン
 *街とアートが一体化した環境計画
 *世界を同時性でとらえるアート・プランニング
 *作品、作家の声

都市とエンターテインメント―ラスベガス
 *カジノ都市のソフト・ミュージアム化
 *光アート―フリーモント通りの復権

都市と近未来
 *都市とインターネット・ミュージアム
 *インターネットの利用について


第七章 ソフト・ミュージアムとエコ・ミューゼ

マクロ・エンジニアリングの視点がソフト・ミュージアムを生む

アルザスにみる洗練されたエコ・ミューゼ

道の駅―新しい発想のソフト・ミュージアム的施設

オートルート・ギャラリー―高速道路のソフト・ミュージアム化

遺跡存亡の危機を救うソフト・ミュージアム化


第八章 ソフト・ミュージアムのゆくえ

いま渇望されるソフト・ミュージアムの手法

ソフト化をはばむもの

はつらつとした美の発想がなかった近・現代

ワールドワイドな感性を研ぎ澄ます

美術館組織というソフトをつくる

学芸員や“美術館スタッフ”の養成

市民のコンセンサスとソフト・ミュージアム

企業の活力のソフトな誘導

アートのソフトな変化―不変の基本は人間性