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ユダヤ人とフリーメーソン
ユダヤ人とフリーメーソン

ユダヤ人とフリーメーソン
西欧文明の深層を探る

発売日:1995年05月01日

ヤコブ・カッツ著 大谷裕文訳 綾部恒雄監修・解説

ISBN:978-4-87919-126-7 / C3022 / 442頁

定価4058円(税込)

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ユダヤ人はなぜメーソン入会を熱望したのか―18世紀以来二つの「違和的集団」の吸収と反発の歴史を詳細に追ったユダヤ人歴史学者の画期的労作。


我が国ではほとんど知られていないフリーメーソン結社とユダヤ人の関わりの実態をこれまで部外者の近づけなかった膨大なメーソン文書をもとに詳細に跡づけながら、西欧文明の深層にひそむもう一つの近代化の歴史を鮮やかに照らすユダヤ人歴史学者の注目の書。本書に初めて紹介される事実は知的インパクトにあふれている。ユダヤ史、西欧社会史、人種・民族問題等に関心をもつすべての人々に――。



英語版への序文

第1章 問題とその背景

  ユダヤ人とフリーメーソンという組合せ
  ユダヤ人解放とフリーメーソン解放
  フリーメーソン研究の困難と各国の現況
  ユダヤ-フリーメーソン関係におけるドイツの特質
  18世紀の普遍性原理からナチズムの社会、思想的退行へ

第2章 初期の出会い

  近代メーソン運動の開始
  フリーメーソン憲章の原理とユダヤ人
  最初のユダヤ人メーソン
  フランスのフリーメーソンとカトリック教会
  ドイツのフリーメーソンとユダヤ人の入会

第3章 アジア兄弟団

  〈兄弟団〉設立に関わる三人の人物――エッカー、ユストゥス、シェーンフェルト
  ヒルシュフェルトの経歴と人柄
  〈アジア兄弟団〉のイデオロギー
  〈アジア兄弟団〉の各地への普及
  〈アジア兄弟団〉に対するフリードリヒ・ミュンターの攻撃
  エッカー兄弟のミュンターヘの反論
  〈アジア兄弟団〉とユダヤ人、ヒルシュフェルトとの確執
  ヒルシュフェルトに対する救援活動と〈アジア兄弟団〉の没落

第4章 フランクフルトのユダヤ系ロッジ

  ユダヤ系〈曙光ロッジ〉の成立
  〈曙光ロッジ〉の成功と旧ロッジの反撃
  ユダヤ系フランクフルト・ロッジの危機
  ドイツ・フリーメーソン運動からのユダヤ人排除

第5章 革命と反動の期間

  ユダヤ人入会に対する原理的対応をめぐって
  ユダヤ人排除のさまざまな口実
  加速するユダヤ人排除と少数派のユダヤ人擁護

第6章 自由主義時代の事績

  1830年代のユダヤ系新ロッジ――〈フランクフルトの鷲〉
  クロースとクレチュマーの「ユダヤ人入会」に対する見解
  〈合一同盟〉による〈曙光ロッジ〉の正式承認
  〈曙光ロッジ〉の活動とフランクフルト・ユダヤ共同体の関わり
  フリーメーソンがユダヤ共同体に及ぼした影響

第7章 プロイセンにおけるメーソン解放への闘い

  ヴェーゼル市の一二名のユダヤ人メーソンの請願
  請願に対するベルリンの三つのマザー・ロッジの対応
  ベルリンのグランド・ロッジとオランダ・ロッジとの確執
  ユダヤ人メーソンの請願に対するプロイセン皇子の返答
  ベルリンの決定に対する米、仏、英各国ロッジの抗議
  ベルリン保守派の壁に無力な自由主義メーソンの抵抗

第8章 イデオロギーの観点

  ユダヤ人問題に対する自由主義フリーメーソンの言説
  キリスト教的見地からのユダヤ人排除の論理
  ヴァイル、ザーロモン、ヒルシュによるユダヤ人入会の援護理論

第9章 部分的解放とその後の反動

  1848年の革命とつかの間の自由
  エッカートおよびヘングステンベルクのメーソン結社批判
  ユダヤ人入会をめぐるロッジのさまざまな矛盾
  キリスト教徒条項をめぐる〈三つの地球〉諸ロッジの投票結果
  ドイツ帝国の出現がメーソン結社に与えた影響
  新しい形のユダヤ人非難が現われる

第10章 「ユダヤ人とフリーメーソン」問題の源泉

  メーソンとユダヤ人双方に反対するエッカートの言説
  ユダヤ人とフリーメーソンの同一視
  ドゥ・ムソーのメーソン団=ユダヤの陰謀という理論
  「ユダヤ人とフリーメーソン」というスローガンの登場

第11章 スローガンの範囲と限界

  「ユダヤ人のフランス・フリーメーソン」という呼称
  ドイツにおけるユダヤ人結社〈ブナイ・ブリス〉の設立
  ゼッテガストによる新グランド・ロッジの創立
  「ユダヤ人の性質に内在する人種的差異」
  『シオン長老議定書』の正体

第12章 迫り来る追放

  ユダヤ人とフリーメーソンの共犯キャンペーン
  ドイツ語訳『議定書』出版の背景とその反響
  『議定書』に対するフリッチュ、ローゼンベルクおよびヒトラーの態度
  反ユダヤ、反メーソン宣伝に対するドイツ・メーソンの弁明
  ナチ国家とフリーメーソン運動の終焉
  フランスにおける『議定書』の役割とスイス裁判

第13章 歴史的な意義

  原理と実践の間の矛盾
  ユダヤ人がつまずいたメーソンのキリスト教的遺産
  新しいタイプのユダヤ人出現と各国メーソンの反応
  メーソンは存在そのものが国家の安寧と教会の権威をおびやかす

第14章 実際の関係

  普遍主義原理をかかげたドイツ・ユダヤ人メーソンの闘い
  ユダヤ人はなぜメーソン入会を求めたのか
  ドイツ自由主義の挫折の原因
  ドイツ帝国の成立とユダヤ人排除条項の廃止
  ユダヤ人メーソンとユダヤ共同体の変容

第15章 想像上の関係

  「ユダヤ人とフリーメーソン」という心的連想から両者の同一視へ
  ゴットホルト・ザーロモンの苦い逆説
  「国家のなかの国家」――ユダヤ人とフリーメーソン
  世俗性の象徴としてのユダヤ人とフリーメーソン
  ヒトラーによるフリーメーソン粛清とユダヤ人根絶へ

原注

解説[綾部恒雄]

訳者あとがき

人名索引