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2022年12月21日(水)~27日(火) 会場:丸善丸の内本店 4階ギャラリー サイ…
日本体験を通していよいよ見えてきた世界にマレな日本人の特異性の秘密。 欧米人、中国人、韓国人とのほうが、日本人よりも共通性が多くてつき合いやすいという外国人が多いのはなぜか。そこには「世界標準」から大きくはずれた日本人の特異性がある。なぜ日本人だけがそうなのか、それが外国人には大きな謎となっている。日本が直面する危機の最大ポイントがそこにある。 外国人には理解しがたい日本人のユニークさをあますことなく指摘し、その根っこには「自然に対する絶対受け身思想」があると説く。その力強い話の道筋は、まるで謎解きミステリーのような仕立てで痛快に展開される。また日本人はどうすれば「外国人に理解されるか」についての具体的な提言もある。ニューカマー韓国人の目がとらえたまったく新しい日本人論。著者初めての語り下ろし。
序 章 世界から孤立している日本人
日本人自身が日本人の特異性を見つめることが重要だ/外側から見た日本人と内側から見た日本人のズレ/私がおちいった日韓のはざまと日本人の孤立/日本人には根本的な「受け身志向」がある/見えない「日本」を解くことが日本の未来を決める
第1章 外国人はこんな「あいまい日本人」が理解できない
1 白か黒かを決めない灰色好み
「なんでもいいです」という態度/だんだんと間合いをつめていくやり方/外国人ははっきりと好みを言う/外国人の「自己本位の強引さ」/相手への気づかいからのあいまい性/あいまいだからこそ自由がある?
2 原理原則や信念が感じられない
公優先か私優先かの基準がない/自分の信念をも相対化する不思議/なぜ絶対基準を立てようとしないのか
3 すぐに打ち解けようとしない
生活上のルールにきわめて厳格である/世界に例のない緊張の文化/欧米人がすぐにリラックスするわけ
4 「まず調和」で個人がはっきりしない
調和第一主義は通じない/集団の目的が「集団の結束」になってしまう不思議/わかりにくい日本人の主体性と自己留保の能力/言葉を超えたコミュニケーション
第2章 日本人の「受け身志向」から見えてくるもの
1 受け身志向の日本人
執拗に受け身の立場に立とうとするのはなぜか/未来の出来事への根本的な受け身志向がある/空前絶後の「死なれる」という日本語表現/超越的な力に対する受け身はなにを意味するか
2 模倣文化とオリジナリティの関係
お手本を学ぶ伝統/まねることは学ぶことである/模倣から独自の創造がはじまる?/日本人が創造力を発揮するメカニズム
3 すさまじい情報吸収力
外部の知的情報を巨大な規模で吸収しつくす/必要性を超えた吸収力のすさまじさ/情報にフィルターをかける発想がない
4 情報の伝達意欲のものすごさ
情報とは空気のようなものである/驚くべき情報伝達意欲とスピード/旺盛な野次馬根性とウワサ好き
5 自然力に対する絶対受け身の思想
日本人は成り行き主義者である/「おのずから」という考え方/能動的受け身という不可解さ/「漱石の内発・親鸞の他力」と絶対受け身の思想
第3章 日本人の根っこには「前アジア世界」がある
1 日本人の脳の特異性が物語るもの
自然音を人の言葉のように聞いている日本人/自然と人間を同じに考えた時代の記憶/アジアと「前アジア世界」の混合世界を基盤とする社会/「もののあわれ」「わび」「さび」とはなにか
2 唯一の「半孤立温帯海洋国家」という性格
なぜ日本に「前アジア世界」の意識が保存されてきたのか/内部と外部の区別があいまいとなる生活環境/おくれた文明が文明の先端に躍り出る可能性/一万年を超える意識の連続
3 敵を受け入れて共生する社会
日本社会ではどんな場合でも共生が優先する/敵を抹殺しない社会/「なにが正義か」よりも「まずは共存」/多様な社会の対立を調整する技術とシステムが日本にはある/野党の意見を積極的に受け入れる与党の不思議/項点の天皇を受け入れて和解する社会
第4章 日本人はどうすれば外国人に理解されるか
1 「これからの世界」をどう考えるかにカギがある
日本人は国際センスに弱い?/外国文化を和製化することへの不信がある/日本人は排他的・閉鎖的か/いざというときにわかる日本人の友誼/常識では考えられない勤務ぶりの未来性
2 「日本の輪郭」をくっきりと浮かび上がらせること
外国人は体系的な理解をしたがっている/「夷をもって夷を制する」外交を/ケンカ腰を恐れるな/国際交流ではお互いの違いをはっきりさせるべき
3 「国際標準」を逆手にとる方法
文化の違いと人間の問題の混同/国際標準としてのホンネとタテマエ/日本がわからないで困っている世界/日本人だけが打ち立てられる世界理念
あとがき