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2022年12月21日(水)~27日(火) 会場:丸善丸の内本店 4階ギャラリー サイ…
全12巻の内容
【吉本隆明が語る戦後55年】
(各巻に以下の通り収録――週刊読書人1995年8月18日~2000年3月31日掲載『吉本隆明戦後50年を語る』のオリジナル原稿を再整理し注釈を付す)
第1巻 60年安保闘争と『試行』創刊前後
第2巻 戦後文学と言語表現論
第3巻 共同幻想・民俗・前古代
第4巻 フーコーの考え方
第5巻 開戦・戦中・敗戦直後――『マチウ書試論』を中心に
第6巻 政治と文学をめぐって/心的現象・歴史・民族
第7巻 初期歌謡から源氏物語まで/親鸞とその思想
第8巻 マス・イメージと大衆文化/ハイ・イメージと超資本主義
第9巻 天皇制と日本人
第10巻 我が少年時代と「少年期」
第11巻 詩的創造の世界
第12巻 批評とは何か/丸山真男について
※上記の他に、各巻に下記の内容を掲載
【現在への発言】
(吉本隆明によるホットな社会・政治・文化時評/語り下ろしで毎号収録)
【吉本隆明との出会い】
(さまざまな分野の人々へのインタビュー)
【時代の中の吉本隆明】
(60年代の吉本隆明/70年代の吉本隆明/80年代の吉本隆明他)
【批評】
(吉本隆明の諸著書や思想を対象とする評論)
【その他】
(吉本隆明が提起したさまざまなテーマを受けての諸論考)
『吉本隆明が語る戦後55年』第8巻
マス・イメージと大衆文化/ハイ・イメージと超資本主義
吉本隆明が語る戦後55年[第10回]
マス・イメージと大衆文化
●「共同幻想」を枠組みとしてマス文化現象を考える
●詩の大衆化への分岐点を象徴した荒川洋治の詩
●「変貌する都市」の把握から理論化へと『ハイ・イメージ論』に入っていった
●マス文化現象の真っ直中での文学の主題の正当性の移行
●続編を書くとすればオウム・サリン事件と阪神大震災以後を繰り込んで論じる
●現実の超越的な部分は,フーコーの考えに意志論が介入して惹起される知的な変異にある
●労働時間がゼロになったらそれがユートピアだという考え方
●意志とは時間であり了解と連続しているとは言えないか
●言語は時間的に停滞していながらある閥値を超えた時間の幅で展開している
●『源氏物語』のよさはここの動きを主体にしていること現代小説と同じ構成条件が揃っていること ●ビートたけしは事故以後芸を流しはじめた
吉本隆明が語る戦後55年[第11回]
ハイ・イメージと超資本主義
●一つ違う次元から全体を見ているイメージとしての「パラ・イメージ」
●『銀河鉄道の夜』の描写を支えている「もう一つの視線」
●仮構された現実を映し出す無限遠点からの視線
●「三次元の空間視線」プラス「真上から仮説された視線」の映像体験
●デパートなどの室内装飾では空間の拡大化が狙われている
●高層ビルの窓越しに見える高次元映像としての風景
●三次元的イマジネーションを超えた高次のイマジネーション問題を考える
●「自然」概念をつくり変えることとイメージの歴史的な経緯を考えること
●イメージが価値とかかわりなく振る舞える現象が可能になってくる
●現代人が保有しているイメージと「未開人」が保有していたイメージを重ねる見方
●文学作品はイメージを喚起し数式は意味を正確に指示する
●よい作品には作者の意図にかかわりなくひとりでにでき上がるイメージがある
●作品のなかには言葉で書かれているのにイメージとしてしか受け取れない箇所がある
●言葉を行使した意図の通りにイメージが実現されるとは限らない
●フロイトの無意識よりもいっそう深い無意識の基盤に根をもつ視線
●宮澤賢治のイメージは普通精神範囲よりも広い範囲の感受性で作られている
●島尾敏雄の「死から引き外される」体験から生み出されるイメージ
●現実全体のイメージを把握していないと文学作品の表現が可能ではない
●普遍文学の観点に入る柳田国男の文章
●宗教と理念が等価に見える広場に出てゆくこと
●柳田国男は村々の祭祀を制度化したのが天皇家の祭祀だと明確に自覚していた
●天皇の問題も村落共同体の問題も鮮明なイメージになるところに届いていた柳田の視線
『ハイ・イメージ論』をどう読むか 山本哲士
[現在への発言] 現代スポーツとテロリズムにみる玄人性と素人性 吉本隆明
[連載資料] 心的現象論 2 吉本隆明