さあ、ここが学校だ!
ゴミをぶちまけた教室、一面水浸しの廊下、トイレの壁に「○○死ね!」「××ウザイ!」の落書き……。
生徒指導が崩壊状態に陥った中学校で、対処の方途を見失いバラバラに孤立していた教師たちが、ついに結束を固めてチームを結成する――。
その取り組みから見えてくる 「独りだから群れる」今の子どもたちの成長と未熟
はじめに
波瀾のスタート、あるいはおびただしい負債
1 スタート/新学期
(1)生徒の動きとその謎/(2)職員のとまどい
2 かみ合わない歯車・・借金の山
(1)時代の必然か、私たちの生んだものか/(2)「学校的体質」を体現したいくつかのこと/(3)「お別れ会」のどたばたに到るまで/(4)クレーマー・モンスターペアレントに思う
確認(査問!)の日々
1 確認その方法と深まり
(1)いる? いない?/(2)「家に帰す」案の浮上/(3)今日的罵り合いの形態/(4)「闇」を抱える子どもたち――「ネット社会」の作るもの/(5)大衆消費社会、あるいは「取り返しのつかないこと」/(6)古びた教育論 /(7)報告と連携のもたらしたもの
2 確認から「査問」へ
チーム西原誕生
1 連絡・相談・処理
(1)誕生の前に /(2)二学期が始まって/(3)ひび割れ/(4)追い詰められる子どもたち
2 要請と方向のシステム化
(1)遅刻の扱い、または「今週の課題」という取り組み/(2)担任の力/(3)チームの力、あるいは成績評定判定会議
見えてきた「変化」と「変容」
1 変わったこと
(1)謝罪 /(2)修学旅行その1 「全員集合/(3)修学旅行その2 「アクシデント」/(4)ガラス事件?
2 ほめよう
(1)生徒総会 /(2)体育祭の団わけをめぐって/(3)体育祭・その終わりまで/(4)文化祭・合唱コンクール/(5)そして新たな迷いが生まれていた
そしてふり出しに戻った?
1 愛されていない子どもたち
(1)再びの個別化批判――食事を通して /(2)再び個別化批判――アナログからデジタルへ /(3)「詰め込み」から「ゆとり」へ?
2 あれよあれよの間に
(1)「信頼」は一方的な思いかも知れない/(2)授業で混迷はきわまった
3 最後の戦いへ
(1)受験・成績差別による分断だ? /(2)原則どおりに!/(3)理解し難い「ちぐはぐさ」、そして最後の詰めへ/(4)チームは揺るがずに/(5)報われた /(6)素敵な独り
[付]最後の学年便り『耀け』から
あとがき