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吉本隆明が語る戦後55年 第6巻
吉本隆明が語る戦後55年 第6巻

吉本隆明が語る戦後55年 第6巻
政治と文学をめぐって/心的現象・歴史・民族

発売日:2001年09月25日

吉本隆明他著 吉本隆明研究会編

ISBN:978-4-87919-206-6 / C1330 / A5判 / 160頁

定価2200円(税込)

サイト内で購入する。

日本発=世界思想のすべてを語り,論じ,考究する.
吉本隆明が自ら語る「戦後55年」の足跡1500枚を完全収録.


全12巻の内容
【吉本隆明が語る戦後55年】
(各巻に以下の通り収録――週刊読書人1995年8月18日~2000年3月31日掲載『吉本隆明戦後50年を語る』のオリジナル原稿を再整理し注釈を付す)

第1巻 60年安保闘争と『試行』創刊前後  
第2巻 戦後文学と言語表現論  
第3巻 共同幻想・民俗・前古代  
第4巻 フーコーの考え方  
第5巻 開戦・戦中・敗戦直後――『マチウ書試論』を中心に  
第6巻 政治と文学をめぐって/心的現象・歴史・民族  
第7巻 初期歌謡から源氏物語まで/親鸞とその思想  
第8巻 マス・イメージと大衆文化/ハイ・イメージと超資本主義  
第9巻 天皇制と日本人  
第10巻 我が少年時代と「少年期」  
第11巻 詩的創造の世界  
第12巻 批評とは何か/丸山真男について

※上記の他に、各巻に下記の内容を掲載
【現在への発言】
(吉本隆明によるホットな社会・政治・文化時評/語り下ろしで毎号収録)
【吉本隆明との出会い】
(さまざまな分野の人々へのインタビュー)
【時代の中の吉本隆明】
(60年代の吉本隆明/70年代の吉本隆明/80年代の吉本隆明他)
【批評】
(吉本隆明の諸著書や思想を対象とする評論)
【その他】
(吉本隆明が提起したさまざまなテーマを受けての諸論考)



吉本隆明が語る戦後55年[第6回] 政治と文学をめぐって

●新日本文学会の総括と評価の仕方に感じた疑問 
●文学を政治性や思想性で評価するのは間違っているという結論に達した 
●文学作品を主題で評価する考え方との決着をつける 
●「記録芸術の会」をつくった花田清輝の意図と排除の論理 
●「記録主義」としては極限までいった「ゆきゆきて神軍」は人倫に反している 
●政治と文学というテーマは六○年前後にケリがついた 
●日本の近代詩のなかではじめて「思想詩」をつくりだした『荒地』グループ
●『詩文化』への投稿と『聖家族』同人への参加 
●高村光太郎と戦中の詩人たちが物語る日本近代の座礁 
●「戦争責任論」と文学の有効性・無効性の問題 
●レーニン、トロッキーの文学観とロシア・フオルマリズムから得られたもの 
●作者と作品を極端に切り離せないのは作者の内面の倫理の問題があるからだ 
●書く言葉には殺傷能力が在るという実感 
●社会主義リアリズム批判から『言語にとって美とはなにか』へ 
●『空虚としての主題』で「広場に出よう」と思った転換

吉本隆明が語る戦後55年[第7回] 心的現象・歴史・民族

●関係論は空間論で了解論は時間論だと考える 
●生理的身体とイメージとしての身体の二重性 
●身障者の社会的、個人的生き方の極限とは何かを考える 
●生理的身体性と心的身体性=身体図式との関わりをどう解いていくか 
●個人幻想と共同幻想の関わりを宗教の問題として提起できないか 
●受胎以降の胎児の心理的な動きも心の問題の考察範囲に入れなくてはならない 
●普遍的な言語と普遍的な文化・文明を民族語の場所から突っ込んでいくという課題 
●ラカン、フロイト、ビンスワンガーと『心的現象論』との対応づけ 
●個人幻想の集合が共同幻想なのではない 
●心的現象とは内臓器官が主として関与する心の動きである 
●原始未開の状態から人類を考える方法と現在から未来を考える方法は同じでなくてはならない 
●天皇制がつくり出した歴史的国家を相対化し得る根拠をもつ琉球語とアイヌ語 
●原始的段階まで遡って考えられている柳田国男の「常民」という概念 
●未開・原始の問題を含めて並列的に展開できなければ現在の共同幻想論とは言えない 
●解体する作業に熱中していて集中する意志の決定ができていなかった反省 
●自然史的に実現されていくことと人間が意志で実現することとの違いをどう考えるか

吉本思想と戦後思想批判・・・松本健一

[連載] 独立左翼論 ・・・三上 治

現在への発言 国家は開かれようとしている ・・・吉本陸明+山本哲士